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ルイ15世 地味な皇帝だが、ゆで卵は愛してやまなかった!?


ルイ15世ブルボン朝の最盛期を築いて、太陽王と呼ばれたルイ14世マリー・アントワネットと共に沈没したルイ16世とは対照的に地味な皇帝です。

ルイ15世も自由気ままな性格とされているそうですが、何故かゆで卵にはこだわりがあったそうです。

一体どういうことでしょうか。見ていきます。

1.生涯

ルイ15世は、ブルボン朝の国王です。ルイ14世の曾孫に当たります。ルイ15がわずか5歳の時に皇帝の座に就くことになったのでした。この時は幼かったので、摂政が主に政治を担っていました。

神経質で気まぐれな性格でした。怠ける気質も持っていたので、政治も大臣に任せきりのこともありました。

国内の政策には比較的穏やかだったようですが、海外に対しては強気の姿勢でした。ポーランド継承戦争を起こし、ロレーヌを獲得したのです。

他にも、オーストリア継承戦争七年戦争など様々な戦いに挑みましたが、ルイ14世とは違い、結果的には苦戦を強いられプロイセンの台頭を許してしまうことにつながります。

このオーストリア継承戦争と併せて行われたジョージ王戦争、プラッシーの戦いでもイギリス相手に苦戦を強いられました。その他の大陸でも植民地の喪失が続いてしまいました。

やる気に満ちた対外戦争は、フランスの財政を圧迫し続けたのです。

宮廷で権力があったのはルイ15世の妻であるポンパドゥール夫人でした。対外戦争でハプスブルク家マリア・テレジアと結んだ外交革命が成功したのはポンパドゥール夫人のおかげとされます。

ルイ15世の在任時代は、経済が安定し始めて啓蒙の時代へと進んだ時代でありました。


ルイ14世の記事はこちら
deutschlandworld.hatenablog.com


2.ゆで卵への絶妙なこだわり

ルイ15世は、ゆで卵の食べ方が綺麗だったと言われています。ゆで卵を扱う手つきが鮮やかでもあったそうですね。

王宮に自由に出入りしていた庶民達から見て、ルイ15世の食事の様子は、印象深かったらしいです。

王の典型的な振る舞いよりも、卵割りの手先の動きの方が感動した、と言いながら帰っていった庶民もいたと伝えられているようです。

目立ちたがりでわざとらしいアピールではなく、自然な感じのアピールで上手いなと思いました。些細なことですが、ルイ15世の支持も少し上がったと思います。

3.まとめ

ルイ15世はあんまり聞かないので、物静かな皇帝なのかなと思っていたら、ちょっと違いましたね。我慢が効かなかったらしく、大臣に内政を任せていたとは危ういです。

ただ、ゆで卵のエピソードは、ほっこりしますね。ルイ15世はガサツな一面もあるそうですが、ゆで卵の件を見ると意外と器用なのかもしれません。食事を丁寧に食べるのはいいことです。品格も感じます。